取引先への電話では、最初に会社名・自分の名前を名乗り、相手の都合を確認してから用件を簡潔に伝えます。たとえば「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△です。□□様はいらっしゃいますか」と話し始めるのが基本です。
取引先へ電話をかけるときの基本例
電話をかけたら、次の順番で話すと相手に用件が伝わりやすくなります。
- 自分の会社名と名前を名乗る
- 日頃の取引へのお礼を伝える
- 担当者がいるか尋ねる
- 相手の都合を確認する
- 用件を簡潔に伝える
- 内容を復唱し、あいさつをして終える
担当者につないでもらう例
「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△と申します。□□様はいらっしゃいますでしょうか」
担当者につながったら、次のように続けます。
「いつもお世話になっております。今、お時間をいただいてもよろしいでしょうか。先日ご依頼いただいた〇〇について、確認したい点がありお電話いたしました」
相手が忙しそうな場合は、無理に話を続けず、次のように尋ねます。
「失礼いたしました。何時ごろに改めてお電話すればよろしいでしょうか」
用件を伝えるときの電話マナーと例文
用件は、電話をかけた理由、確認したい内容、相手にお願いしたいことの順に伝えると分かりやすくなります。
納期を確認する例
「〇月〇日にご注文いただいた商品について、納品予定日を確認したくお電話いたしました。現在の予定では、〇月〇日の納品で間違いないでしょうか」
資料を送ったことを伝える例
「本日、〇〇に関する資料をメールでお送りしました。お手元に届いているか確認のため、ご連絡いたしました」
打ち合わせの日程を調整する例
「〇〇についてのお打ち合わせの日程を調整したく、お電話いたしました。次のうち、ご都合のよい日時はございますでしょうか」
候補日時を伝えるときは、「〇月〇日午前」「〇月〇日午後」のように、相手が聞き取りやすい形で示します。
依頼や変更をお願いする例
「こちらの都合で恐縮ですが、納品日を〇月〇日に変更できるかご相談したく、お電話いたしました。ご対応が可能か、ご確認いただけますでしょうか」
取引先に負担をかける依頼では、「こちらの都合で恐縮ですが」「お手数をおかけしますが」といった言葉を添えると、依頼の意図が伝わりやすくなります。
担当者が不在だったときの対応例
担当者が不在の場合は、戻る時間を確認し、折り返しが必要かどうかを明確に伝えます。
戻り時間を聞く例
「承知しました。□□様は何時ごろお戻りの予定でしょうか」
こちらからかけ直す例
「ありがとうございます。それでは、〇時ごろにこちらから改めてお電話いたします。株式会社〇〇の△△からの電話だとお伝えいただけますでしょうか」
折り返しを依頼する例
「恐れ入りますが、□□様がお戻りになりましたら、株式会社〇〇の△△まで折り返しをお願いできますでしょうか。電話番号は〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇です」
折り返しを依頼する場合は、会社名、名前、電話番号、用件を伝えます。急ぎの用件でなければ、相手が戻る時間に合わせて自分からかけ直す方法もあります。
担当者が電話に出られないときの伝言例
担当者が別の電話中や来客中の場合は、伝言を頼むか、こちらから改めて連絡するかを選びます。
「お忙しいところ恐れ入ります。〇〇の件でお電話したことだけ、□□様にお伝えいただけますでしょうか。こちらから改めてお電話いたします」
伝言を頼む場合は、次のように内容を具体的にします。
「□□様に、〇〇の見積書について確認したい点があり、電話したとお伝えください。株式会社〇〇の△△からの電話です」
電話を受けたときの取引先への対応例
電話を受けたときは、会社名と名前を名乗り、相手が誰かを確認してから用件を聞きます。
「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇、△△でございます」
相手が名乗ったら、次のように応じます。
「いつもお世話になっております。〇〇株式会社の□□様ですね。本日はどのようなご用件でしょうか」
聞き取れなかった場合は、曖昧なまま進めず、丁寧に聞き返します。
「申し訳ございません。お名前をもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」
電話を取り次ぐときの例
担当者へ取り次ぐ前に、相手の会社名と名前、用件を確認しておくと、社内の担当者が対応しやすくなります。
「〇〇株式会社の□□様から、〇〇の件でお電話です。おつなぎしてもよろしいでしょうか」
保留にするときは、相手の返事を待ってから保留ボタンを押します。
「確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」
担当者が不在の場合は、次のように伝えます。
「申し訳ございません。□□はただいま席を外しております。戻りましたらこちらからご連絡いたしましょうか。それとも、□□様からのお電話だったことを申し伝えましょうか」
電話を終えるときのマナーと例
電話を終える前に、決まった内容や次に行うことを確認します。重要な日時、金額、数量、納期は復唱すると聞き間違いを防げます。
「それでは、〇月〇日までにこちらから資料をお送りいたします。本日はお時間をいただき、ありがとうございました」
相手からの連絡を待つ場合は、次のように確認します。
「それでは、〇月〇日ごろに□□様からご連絡をいただく予定で承知しました。よろしくお願いいたします」
基本的には、相手が電話を切ったことを確認してから、静かに受話器を置きます。通話終了後は、決定事項や依頼内容をメモに残しておくと、対応漏れを防げます。
取引先への電話で避けたい言い方
取引先への電話では、社内向けのくだけた表現や、相手を急かす言い方を避けます。
| 避けたい言い方 | 言い換え例 |
|---|---|
| 〇〇さんはいますか | 〇〇様はいらっしゃいますでしょうか |
| 今、電話いいですか | 今、お時間をいただいてもよろしいでしょうか |
| 分かりました | 承知しました |
| あとでかけます | 〇時ごろに改めてお電話いたします |
| ちょっと待ってください | 少々お待ちいただけますでしょうか |
ただし、敬語を重ねすぎると不自然になることがあります。相手に伝わることを優先し、短く、はっきり話すことが大切です。
電話をかける前に確認すること
電話をかける前に、次の内容を準備しておくと、話が途中で止まりにくくなります。
- 相手の会社名、部署名、担当者名
- 電話の目的と確認したい内容
- 伝える数字、日付、商品名
- 相手に求める対応
- 不在時の伝言や折り返し先
複雑な内容や数字が多い内容は、電話だけで確定させず、通話後にメールなどで内容を共有すると安心です。その場合は「念のため、決定事項をメールでもお送りします」と伝えます。
取引先への電話マナーの基本は、名乗る、相手の都合を確認する、用件を簡潔に伝える、決定事項を復唱することです。まずは電話をかける前に用件を一文でまとめ、相手が不在の場合の対応まで決めておくと、落ち着いて話せます。







