面接で応募者から「質問はありません」と言われたときは、無理に質問を求め続けず、まずは「承知しました」と受け止めるのが基本です。そのうえで、必要な説明を補足し、「本日の面接は以上です」など次の流れを明確に伝えます。
「質問はありません」と言われたときの基本の返し方
最初は、応募者が質問しないことを否定せず、次のように返します。
「承知しました。それでは、こちらからお伝えした内容について補足が必要な点がないか確認します。」
この返し方なら、応募者に「質問しなければ評価が下がる」と感じさせにくく、面接官側が伝え漏れを確認できます。
特に、面接中に仕事内容、勤務条件、選考結果の連絡方法などを十分に説明している場合は、質問がないこと自体を問題視する必要はありません。
そのまま面接を終える場合の返答例
説明が済んでおり、追加の確認も必要ない場合は、次のように面接終了を案内します。
- 「承知しました。それでは、本日の面接は以上です。」
- 「ありがとうございます。こちらからの確認事項は終了です。」
- 「質問がないことを確認しました。それでは、今後の選考についてご案内します。」
続けて、選考結果の連絡時期や連絡方法が決まっている場合は、具体的に伝えます。時期が確定していない場合は、「結果の連絡時期は改めてご案内します」のように、確定している範囲にとどめてください。
応募者の疑問をもう一度確認したいときの返し方
応募者が緊張して質問を思い出せない可能性がある場合は、質問を強制せず、確認しやすい形に言い換えます。
「承知しました。最後に、仕事内容や勤務条件、選考の進め方について、説明が分かりにくかった点はありませんか。」
「何か質問はありますか」とだけ聞くよりも、確認項目を示したほうが、応募者は聞きたいことを整理しやすくなります。
ただし、応募者が「ありません」と答えた後に、何度も質問を求める必要はありません。質問の有無だけで、意欲や入社意思を断定するのは避けましょう。
状況別の返答例
| 状況 | 返し方の例 |
|---|---|
| 説明が十分に終わっている | 「承知しました。それでは、本日の面接は以上です。」 |
| 説明の理解度を確認したい | 「ありがとうございます。仕事内容や勤務条件について、分かりにくかった点はありませんか。」 |
| 選考の流れをまだ説明していない | 「承知しました。それでは最後に、今後の選考の流れをご案内します。」 |
| 応募者が緊張しているように見える | 「無理に質問を考えなくても大丈夫です。こちらから必要な点を補足します。」 |
| 質問はないが確認事項がありそうな場合 | 「質問がなければ、こちらから確認したい点を一つ伺います。」 |
避けたほうがよい返し方
「質問がないのは志望度が低いからですか」「本当に何もありませんか」と責めるように返すと、応募者が萎縮するおそれがあります。
- 「質問がないと困るのですが」
- 「それでは入社意欲が分かりません」
- 「何でもいいので質問してください」
- 「事前に調べていないのですか」
これらは、質問しない理由を確認する前に、応募者の姿勢を否定しているように受け取られやすい表現です。
また、面接官が説明すべき内容を説明しないまま、「質問はありませんか」と繰り返すのも適切ではありません。質問が出ない原因が、応募者ではなく説明不足にある場合もあるためです。
質問がないことだけで評価を決めない
応募者が質問をしない理由は、面接中に疑問が解消された、緊張して思いつかなかった、質問よりも説明を聞くことを優先したなど、複数考えられます。
したがって、「質問がない=意欲がない」とは限りません。志望度や適性を判断するときは、応募理由、これまでの経験、受け答えの内容、仕事内容への理解などを含めて総合的に確認します。
質問の有無を評価項目に含める場合でも、質問の数だけで判断せず、質問の内容や面接全体での回答と合わせて扱うことが大切です。
面接官が使いやすい締めの定型文
迷ったときは、次の順番で返すと自然です。
- 「承知しました」と受け止める。
- 必要なら、仕事内容や条件について不明点がないか確認する。
- 選考の流れや連絡方法を説明する。
- 面接の終了を伝える。
定型文にすると、次のようになります。
「承知しました。仕事内容や勤務条件について、分かりにくかった点もありませんか。特にないようでしたら、最後に今後の選考についてご案内します。本日の面接は以上です。お時間をいただき、ありがとうございました。」
「質問はありません」と言われたときは、質問を無理に引き出すより、応募者の疑問が残っていないかを一度確認し、必要な案内をして落ち着いて終えるのが適切です。







